英女王工学賞に佐川真人氏 「ネオジム磁石」を発明
时间:2022-02-08 16:37:24 来源:
【ロンドン=篠崎健太】工学分野の優れた功績をたたえる英国の国際賞「エリザベス女王工学賞」の選考結果が1日発表され、2022年の受賞者にネ
【ロンドン=篠崎健太】工学分野の優れた功績をたたえる英国の国際賞「エリザベス女王工学賞」の選考結果が1日発表され、2022年の受賞者にネオジム磁石を発明した大同特殊鋼顧問の佐川真人氏(78)が選ばれた。「最強の永久磁石」と呼ばれるネオジム磁石は、電気自動車(EV)用のモーターなど様々な製品に使われている。産業を支える技術革新でその後の商業化を導き、世界に恩恵をもたらした実績が評価された。
佐川氏は日本経済新聞の取材に応じ「この上なくうれしい。外国の大きな賞を受賞するということは特に価値がある」と喜びを語った。授賞式は年内に開かれ、賞金50万ポンド(約7700万円)やトロフィーが贈られる。
1982年に発明したネオジム磁石は、希土類のネオジムと鉄、ホウ素を主成分とする永久磁石だ。当時はコバルトの磁石が最も強かったが、富士通の研究者だった佐川氏はより磁性が強く安価な鉄を使った磁石がなぜ存在しないのかと疑問を持ち、勤務時間外などに独自に研究に打ち込んだ。ネオジム磁石の開発に専念するために住友特殊金属(現・日立金属)に移り、実現にこぎ着けた。
佐川氏は今後の有望用途としてEVを挙げ「台数はどんどん増える。電気自動車だけでものすごく大きな市場になるだろう」と語った。今も研究の第一線に立っており、耐熱性をもたせるために必要な希少資源のジスプロシウムの使用量を極力抑えるEV用のネオジム磁石づくりに取り組んでいる。
エリザベス女王工学賞は工学分野のノーベル賞を目指す国際賞として13年に創設され、今回で6回目。これまでは2年に1度だったが22年から毎年の授賞に変更された。
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